パススルー充電で劣化する?仕組みと対策を徹底解説【ポータブル電源】

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ポータブル電源のコンセント繋ぎっぱなしによるバッテリー寿命への不安とリスク

こんにちは。電源LABO、運営者の「きっちゃん」です。

キャンプや車中泊、あるいは自宅での節電対策としてポータブル電源を使っていると、どうしても「コンセントに繋ぎっぱなしにして家電を動かしたい」という場面が出てきます。

いわゆる「パススルー充電」と呼ばれるこの使い方は、直感的で非常に便利です。

しかし、その一方で「バッテリーの寿命を縮めるのではないか?」「発熱して壊れるのではないか?」という不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

結論から申し上げますと、その不安は決して間違いではありません。

仕組みを正しく理解せずに、ただなんとなく充電しながら使い続けてしまうと、本来なら10年以上使えるはずの高性能なバッテリーを、わずか数年でダメにしてしまうリスクが潜んでいます。

私自身、過去に知識がないまま過酷なパススルー運用を行い、愛用の電源の持ちが明らかに悪くなった苦い経験があります。

ですが、技術は進化しています。最近の機種には、こうした劣化リスクを回避するための賢い機能が備わっているものも増えてきました。

この記事では、パススルー充電がなぜバッテリーに悪影響を与えるのかという技術的なメカニズムから、モバイルバッテリーとの決定的な違い、そして大切な電源を長く使い続けるために今すぐ実践できる具体的な対策について、私の経験と調査に基づき徹底的に解説します。

この記事でわかること
  • パススルー充電の内部で起きている「電気の流れ」と劣化の真犯人
  • 「充電しながら使う」ことで発生する熱と寿命の密接な関係
  • バッテリーを経由しない最新技術「バイパス給電」とUPS機能の絶大なメリット
  • スマートプラグ運用の危険性について
目次

パススルー充電で劣化するメカニズム

「充電しながら使う」という行為は、スマートフォンやノートパソコンの普及によって、私たちにとって当たり前の操作になりました。

しかし、大容量の電力を扱うポータブル電源において、この操作は想像以上に複雑で過酷な環境を内部に作り出しています。

ここでは、なぜ旧来の機種やモバイルバッテリーで一般的なパススルー方式がバッテリーに負担をかけてしまうのか、その内部構造と劣化メカニズムを技術的な視点からわかりやすく掘り下げていきます。

パススルー充電の仕組みとは

まず、私たちが普段何気なく使っている「パススルー充電」という言葉の定義から見直してみましょう。

一般的に、壁のコンセント(AC電源)やソーラーパネルからポータブル電源本体に充電プラグを挿し込み、充電が行われている最中に、本体のコンセントやUSBポートから別の家電製品へ電気を供給している状態を指します。

見た目には、電気が右から左へとスムーズに流れているように見えますが、ポータブル電源の内部ではもっと複雑なことが起きています。

多くのモバイルバッテリーや、数年前に発売された少し古い設計のポータブル電源では、「バッテリー介在型」と呼ばれる回路方式が採用されています。

これは、外部から入ってきた電気が、一度必ずバッテリー(電池セル)を経由し、そこから再び取り出されて家電へと送られる仕組みです。

イメージしてみましょう
穴の開いたバケツ(バッテリー)に、上からホースで水(充電)を注ぎ込みながら、同時に底の穴から水(放電)を出して使っている状態を想像してください。

旧式パススルー充電の仕組み図解:穴の開いたバケツ状態で発生するマイクロサイクル劣化

この「バッテリー介在型」において、バッテリーは単なる通り道以上の負担を強いられます。

家電側で電力が消費され、バッテリーの電圧がわずかでも下がると、充電回路は即座に電圧を戻そうとして充電を行います。

専門的には「トリクル充電」や「リップル電流」と呼ばれる現象に近いのですが、この極小の「放電」と「充電」が1秒間に何度も繰り返される状態になります。

これがバッテリー内部の化学反応を休むことなく引き起こし、結果として発熱や材料の劣化(内部抵抗の上昇)を招いてしまうのです。

充電しながら使うデメリット

パススルー充電を行うことには、バッテリー劣化以外にもいくつかの実用上のデメリットが存在します。

これらを理解しておかないと、「故障かな?」と勘違いしたり、予期せぬトラブルに見舞われたりする可能性があります。

最大のデメリットの一つは、「電力変換効率の悪化」です。

先ほど説明した通り、バッテリー介在型のパススルーでは、入力時に「交流→直流」、出力時に「直流→交流」という二重の変換プロセスが常時行われます。

電力変換には必ずロス(損失)が伴い、そのロスは主に「熱」として捨てられます。

つまり、コンセントから吸い上げた電気の一部が、家電に使われることなく、ただポータブル電源を温めるためだけに使われてしまうのです。

これは電気代の無駄であるだけでなく、地球環境的にもエコではありません。

さらに深刻なのが、「バッテリー残量表示(SOC)のズレ」です。

ポータブル電源の残量計は、入ってくる電流と出ていく電流を監視して計算していますが、パススルー充電中は入りと出が同時に激しく行われるため、計算に誤差が生じやすくなります。

「画面上は100%と表示されているのに、いざコンセントを抜いて使い始めたら、いきなり80%に急落した」といった現象は、長期間パススルー運用を続けた個体でよく見られるトラブルです。

過負荷によるシステム停止のリスク

入力電力よりも出力電力が大きい状態でパススルーを続けると、当然ながらバッテリー残量は減っていきます。

そのまま放置して残量がゼロになると、パススルー出力も強制停止してしまいます。

冷蔵庫の中身が腐ってしまったり、パソコンのデータが飛んだりする事故は、こうした「収支バランス」の崩れから起こるのです。

バッテリー寿命への悪影響

「ポータブル電源の寿命は、サイクル回数(充放電回数)で決まる」という話を聞いたことがある方は多いでしょう。

一般的なリン酸鉄リチウムイオン電池なら3000回〜4000回、三元系なら500回〜800回といったスペック値です。

しかし、不適切なパススルー充電は、この貴重なサイクル回数を意味もなく浪費してしまう行為になりかねません。

ここで重要になるキーワードが「マイクロサイクル」です。

これは、満充電付近で発生する微小な充放電の繰り返しのことを指します。

パススルー充電中、接続している家電の消費電力は常に一定ではありません。

例えばテレビなら画面の明るさが変わるたびに、冷蔵庫ならコンプレッサーがオンオフするたびに、消費電力は細かく変動します。

バッテリー介在型の回路では、家電側の消費電力が変動すると、バッテリーにかかる電圧も常に揺れ動きます。

たとえ入力電力が足りていたとしても、この細かな電圧変動によって、リチウムイオンが電極を行ったり来たりして迷子になったり、電極材料(活物質)が膨張と収縮を繰り返したりします。

これが蓄積すると、バッテリーの容量が物理的に減少し、「満充電してもすぐに無くなる」という劣化症状として現れるのです。

発熱による劣化の危険性

ポータブル電源内部の3つの発熱源:入力回路・出力回路・バッテリー反応熱による温度上昇

私がポータブル電源の運用において最も警戒しているのが「熱」です。

バッテリーにとって、高温環境は百害あって一利なしの最悪の敵です。そして、パススルー充電は、ポータブル電源の筐体内部を最も高温にする使い方の一つなのです。

パススルー充電中は、以下の3つの熱源が同時に稼働します。

  1. AC/DCコンバータ(入力回路)の発熱:
    コンセントからの電気を取り込む際に発生する熱。
    急速充電対応モデルほど高熱になります。
  2. DC/ACインバータ(出力回路)の発熱:
    バッテリーの電気を家電用に変換する際に発生する熱。
    消費電力が大きいほど熱くなります。
  3. バッテリーセルの化学反応熱:
    充放電の反応そのものに伴う発熱。

これらが狭い筐体の中で同時に熱を発するため、内部温度は容易に40℃、50℃へと上昇します。

ここで思い出し欲しいのが、化学反応速度論における有名な法則です。

アレニウスの法則による寿命への影響

一般的に化学反応の速度は温度に依存し、温度が10℃上昇すると反応速度(ここでは劣化の進行速度)は約2倍になると言われています。

これを「10℃2倍則(Q10係数)」と呼ぶこともあります。

アレニウスの法則グラフ:温度が10度上がるとバッテリー寿命は半分になる

つまり、常温(25℃)で使うよりも、パススルー充電で内部が45℃になった状態で使い続けると、バッテリーの寿命は4分の1以下に短縮されてしまう恐れがあるのです。
(出典:TDK株式会社『電子部品の基礎知識:アレニウスの法則』

具体的には、高温状態が続くとバッテリー内部の電解液が分解され、電極の表面に「SEI被膜」という膜が厚く形成されてしまいます。

この膜が厚くなると、リチウムイオンの通り道が塞がれ、電気の流れが悪くなります(内部抵抗の上昇)。

結果として、パワーが出なくなったり、容量が減ったりという不可逆的な劣化を引き起こすのです。

モバイルバッテリーとの違い

ここまで読んで、「でもスマホ用のモバイルバッテリーも充電しながらスマホを使っているけど、そんなにすぐ壊れないよ?」と疑問に思う方もいるかもしれません。

確かに最近の高出力なモバイルバッテリー(PD対応など)は、使用中にかなり熱くなることがあります。

しかし、ポータブル電源の発熱リスクは、その「桁」が違います。

モバイルバッテリーは直流(DC)のまま電圧を調整するだけですが、ポータブル電源は「AC100V」という家庭用電源と同じ高電圧を作り出す必要があります。

この変換プロセスで発生する熱量は膨大であり、強力な冷却ファンを回さなければ排熱しきれないほどです。

スクロールできます
項目モバイルバッテリー一般的なポータブル電源
扱う電力規模小〜中(5W〜100W程度)巨大(300W〜2000W超)
熱設計自然空冷で耐えられる設計が多い強制空冷(ファン)が必須なほどの高発熱
リスクの質バッテリー膨張、一時的な出力制限システム全体の停止、内部基板の熱損傷

モバイルバッテリーなら「ちょっと熱いな」で済むレベルでも、ポータブル電源のパススルー運用では「内部温度が限界を超え続ける」という危険な状態になりやすく、より慎重な運用が求められるのです。

パススルー充電の劣化を防ぐ効果的な対策

ここまで、パススルー充電がいかにバッテリーにとって過酷であるか、怖い話ばかりをしてきました。

「じゃあ、ポータブル電源をコンセントに繋ぎっぱなしにするのは絶対にダメなのか?」というと、決してそうではありません。

メーカー側もこの問題は十分に認識しており、最近のモデルでは技術的なブレイクスルーによって「充電しながら使っても劣化しにくい仕組み」が実装されています。

ここからは、最新技術を搭載したモデルの選び方と、既存のモデルでも寿命を延ばすことができる賢い運用テクニックについて解説します。

劣化しないバイパス給電とは

現在販売されている中級〜上級クラスのポータブル電源において、標準装備となりつつあるのが「バイパス給電」という機能です。

これは、先ほど説明した「バッテリー介在型」の欠点を根本から解決する画期的な技術です。

仕組みは非常にシンプルかつ合理的です。

ポータブル電源が壁のコンセント(AC電源)に接続されているとき、内部のスイッチ(リレー)が物理的に切り替わり、コンセントから入ってきた電気を、バッテリーを通さずにそのまま出力ポートへと「スルー」させます。

まるで延長コードのように、電気を素通りさせるのです。

バイパス給電の仕組み図解:バッテリーを経由せずコンセントから家電へ直接給電する回路

この「バイパスモード」の間、バッテリーへの充放電は行われません。

バッテリーは回路から切り離され、ただ静かに満充電の状態(あるいは設定された充電量)で待機して「休憩」しています。

電気がバッテリーの中を通らないのですから、充放電サイクルは回らず、マイクロサイクルも発生せず、化学的な劣化も進行しません。

そして、停電やコンセントが抜けるなどのトラブルが発生してAC入力が途絶えた瞬間、リレーがカチッと切り替わり、0.02秒〜0.03秒という瞬きの速さでバッテリーからの給電にバトンタッチします。

これこそが、バッテリーを劣化させずに常時接続を可能にする理想的なパススルーの形なのです。

つまり、カタログや公式サイトで「UPS」や「EPS」機能搭載と書かれているモデルであれば、基本的にこの「劣化しないバイパス給電」に対応していると考えて間違いありません。

「UPS」と「EPS」の違いに注意!

UPSとEPSの違い比較:停電時の切り替え時間10ms以下と30msの違い

ただし、この機能付きのモデルを選ぶ際、スペック表をよく見ると「UPS(無停電電源装置)」と書かれているものと、「EPS(非常用電源装置)」と書かれているものの2種類があることに気づくはずです。

「どっちも同じ停電対策でしょ?」と思われがちですが、実は「停電から切り替わるまでのスピード」に決定的な違いがあります。

  • UPS(プロ仕様):
    切り替えが「0ms(ゼロ)」や「10ms」と極めて速い。
    サーバーや医療機器など、一瞬の瞬断も許されない機器向け。
  • EPS(ポータブル電源):
    切り替えに「30ms(0.03秒)」ほど時間がかかる。
    一般的な家電なら問題ないが、繊細な精密機器には不向き。

多くのポータブル電源に搭載されているのは、厳密には後者の「EPS」です。

ここで一番問題になるのが、「デスクトップPC」や「ゲーミングPC」です。

【重要】パソコンの電源が落ちる可能性があります

一般的なデスクトップPCは、停電してから約0.017秒(17ms)で電源が落ちてしまうと言われています。
(東日本50Hz・西日本60Hzの違いで約0.016秒(16ms)とされる場合があります)

対して、ポータブル電源(EPS)が電気を送り始めるまでには約0.030秒(30ms)かかります。

つまり、「PCが耐えられる時間」よりも「助けが来る時間」の方が遅いため、切り替えが間に合わず、プツンと電源が落ちてしまうリスクがあるのです。

ノートパソコン(バッテリー内蔵)や、照明、冷蔵庫などはEPS機能で全く問題ありませんが、大事なデータを扱うデスクトップPCを守りたい場合は、ポータブル電源ではなく、PC専用のUPSを別途用意することをお勧めします。

「20ms」は「16ms」よりも時間が長いため、切り替えが間に合わず、プツンとPCの電源が落ちてしまうリスクが高いのです。

UPSとは?こちらの記事で詳しく取り上げています。
ポータブル電源はUPSの代わりになる?専門知識と選び方

【重要】「UPS」と書いてあっても数値を確認してください!

カタログに「UPS搭載」と書かれていても、スペック表の切り替え時間が「20ms」となっている機種がある点に注意してください。

充電上限設定の活用方法

バイパス給電機能がついている最新機種を選べば、もう安心……と言いたいところですが、実はもう一つだけ、どうしても解決できない化学的な問題が残っています。

それが「満充電(SOC 100%)での放置」による劣化リスクです。

リチウムイオン電池は、パンパンに充電された100%の状態が続くと、高い電圧によるストレスで「カレンダー劣化」と呼ばれる経年劣化が加速します。

パススルーで常時接続するということは、放っておくと常に100%を維持し続けることになります。

そこで活用したいのが、各社のスマホアプリにある「充電上限設定」です。

寿命を延ばす黄金ルール:80%で止める

バッテリー寿命を延ばす充電上限設定:スマホアプリで80%に制限する黄金ルール

アプリの設定画面で、充電の上限を「80%」や「90%」に設定してください。

あえて満タンにせず、少し余裕を持たせた状態で待機させることで、バッテリー内部の電圧ストレスを劇的に下げることができます。

これだけで、バッテリーの理論寿命は1.5倍〜2倍近く伸びるとも言われています。

【注意】アプリ非対応機種でのスマートプラグ活用には「落とし穴」がある

ここで、よくネット上の裏技として紹介される「スマートプラグを使って、時間指定で充電をOFFにする」という方法について触れておきます。

※スマートプラグとは?
スマホで電源のON/OFFを管理できるコンセントのことです(SwitchBotやMerossなどが有名)。
ポータブル電源界隈では、アプリで充電上限を設定できない旧機種などで「充電が80%くらい溜まったら自動でコンセントからの電気を遮断する」という裏技に使う方が多いため、よく話題に上がります。

確かに「保管時」には有効なテクニックですが、「パススルー(UPS)運用時」に行うと本末転倒な結果になるため、強い注意が必要です。

もし、冷蔵庫などの家電をポータブル電源に繋いだ状態で、スマートプラグがOFF(壁からの電気が遮断)になるとどうなるでしょうか?

ポータブル電源は「停電した!」と判断し、即座にバッテリーからの給電(放電)を開始します。

そしてスマートプラグがONになると再び充電します。

つまり、スマートプラグで制御しようとすると、「毎日強制的に充放電サイクルを回してしまう」ことになるのです。

スマートプラグ運用の危険性:強制的な充放電サイクルの発生によるバッテリー劣化

これでは、寿命を守るどころか、逆に寿命を縮めてしまいます。

アプリで充電上限設定ができない機種をUPSとして使う場合は、「ある程度の劣化は割り切って使う」か、もしくは「普段はコンセントを抜いておき、使う時だけ差す」というアナログな運用が、結果として最もバッテリーに優しい選択となります。

適切な設置場所と温度管理

適切な設置場所と温度管理4つ

最後に、物理的な環境と安全性についてです。

いくらバイパス機能でバッテリーへの負担を減らしても、ポータブル電源自体が高温になってしまっては元も子もありません。

パススルー運用中は、AC入力回路などの発熱により、筐体内部は常に「ぬるま湯」のような状態です。

以下のポイントを必ず守ってください。

  • 直射日光は厳禁:
    窓際への設置は避けてください。日光の熱だけで寿命が縮みます。
  • 壁から10cm以上離す:
    吸排気口を塞がないよう、風通しを確保してください。
  • 細い延長コードやタコ足配線を使わない:
    パススルー中は「家電の消費電力」+「バッテリーの充電電力」が一本のケーブルに流れます。
    合計1000Wを超えることも珍しくないため、発熱・発火を防ぐためにも、壁のコンセントに直接挿すのが鉄則です。
  • 雷ガードの活用:
    常時接続するということは、落雷時のサージ電流のリスクも高まります。
    雷ガード機能付きの電源タップを経由させることを強くお勧めします。


雷ガードの活用と定格容量:
常時接続は落雷リスクが高まるため、雷ガード付きタップは有効です。
ただし、急速充電時は1500W近く消費する機種もあるため、タコ足配線は避け、タップの定格容量(合計1500Wまで等)を絶対に超えないよう注意してください。

パススルー充電の劣化に関するまとめ

最強のポータブル電源運用術まとめ:バイパス給電と80%充電設定の組み合わせ

パススルー充電による劣化は、古い機種や仕組みの理解不足によって起こる問題でした。

しかし、現在は「バイパス給電」や「充電上限設定」を駆使することで、バッテリーへのダメージを最小限に抑えつつ、UPSとして便利に活用することが可能です。

大切なのは、「機能があるから大丈夫」と過信するのではなく、80%設定での運用や温度管理など、バッテリーをいたわる一手間をかけることです。

特にスマートプラグの安易な併用など、間違った対策には十分注意してください。

運用スタイル劣化リスク対策・ポイント
旧型モデルで常時接続非常に高い基本的には避ける。どうしても行う場合は短時間に。
最新モデル(バイパス対応)低い「UPS」「EPS」表記を確認。PCユーザーは規格に注意。
バイパス + 80%上限設定極めて低いこれが最強の運用。台風時のみ100%設定へ変更する。

これらの対策を実践して、頼れるポータブル電源と長く付き合っていきましょう。

なお、製品の仕様やアプリの機能は、ファームウェアのアップデートなどで変更されることがあります。

正確な情報は必ず各メーカーの公式サイトをご確認ください。

最終的な運用判断は、ご自身の責任において行っていただくようお願いいたします。

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