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サブバッテリーの自作とキット選び!初心者でも失敗しない電源構築

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初心者でも失敗しない、安全で安価な電源構築「サブバッテリー自作入門」の表紙スライド。バッテリーと走行充電器、インバーターが配線されたイラスト 。

こんにちは。電源LABO、運営者の「きっちゃん」です。

車中泊やバンライフを楽しんでいると、どうしてもぶつかるのが電気不足の壁ですよね。

スマホの充電だけならまだしも、電気毛布や冷蔵庫を使いたいとなると、ポータブル電源では物足りなさを感じることもあります。

そこで興味が湧いてくるのがサブバッテリーの自作ですが、正直なところ、何から揃えればいいのか、走行充電システムを自作するにはどうすればいいのか、不安も多いはずです。

サブバッテリーシステムを自作してみたいけれど、配線図や回路が難しそうだと感じていませんか。

また、サブバッテリーの走行充電セットなどは高価なイメージもあり、サブバッテリーを自作する費用がどれくらいかかるのかも気になるところですよね。

この記事では、そんな初心者の皆さんが抱える疑問を解決し、安全に自分だけの電源環境を作れるよう、私の調べた知識を分かりやすくお伝えします。

なぜ自作が選ばれるのか、低コスト・拡張性・高機能の3つのメリットを解説した画像 。
この記事でわかること
  • メインバッテリーとサブバッテリーの違いや構築にかかる費用の目安
  • 今主流となっているリン酸鉄リチウムイオン電池を選ぶべき理由
  • 初心者でも迷わないための配線方法や適切なキットの選び方
  • 安全に使い続けるためのメンテナンスや車検に関する注意点
目次

初心者でも安心なサブバッテリーの自作とキット選び

サブバッテリーの自作を始める前に、まずは基本的な知識を整理しましょう。

なぜ専用のバッテリーが必要なのか、どれくらいのコストを見込めばいいのかを知ることで、自分にぴったりのシステムが見えてきます。

メインバッテリーとの違いとシステム構築の費用

車のエンジンをかけるために最初から載っているのが「メインバッテリー」です。

これに対して、エンジン停止中に家電などを使うための予備電源が「サブバッテリー」と呼ばれます。

メインバッテリーは瞬間的に大きな電流を流すのが得意ですが、空っぽになるまで使い切るとすぐに寿命が来てしまいます。

一方、サブバッテリーは少しずつ長時間電気を取り出すのに適した設計になっています。

気になる自作の費用ですが、選ぶパーツによって大きく変わります。

一般的な目安としては、100Ah(約1.2kWh)程度の容量で、走行充電器やインバーターを含めて7万円から15万円ほどです。

大手メーカーのポータブル電源を買うよりも、同じ予算でより大容量かつ高機能なシステムが組めるのが自作の大きな魅力ですね。

初期投資の内訳とランニングコストの考え方

自作におけるコストパフォーマンスを考える際、初期費用だけでなく、その後の「寿命」も含めたトータルコスト(TCO)が重要です。

例えば、安価な鉛バッテリーで組めば初期費用は5万円以下に抑えられるかもしれませんが、1〜2年で買い替えが必要になる場合、結果的に高くつきます。

私自身の感覚としても、最初にしっかりとした「キット」に投資する方が、将来的な買い替えの手間や追加費用を抑えられると感じています。

自作のメリットは、後からバッテリーを増やしたり、壊れたパーツだけを交換したりできる「拡張性」と「メンテナンス性」の高さにあります。

主要パーツの価格相場(目安)

パーツ名価格帯(12V 100Ah想定)役割
リン酸鉄リチウムバッテリー40,000円 〜 80,000円電気を蓄える心臓部
走行充電器15,000円 〜 40,000円走行中の発電をサブへ送る
正弦波インバーター15,000円 〜 50,000円12Vを家庭用100Vへ変換
配線・ヒューズ・端子類5,000円 〜 15,000円各機器を繋ぐ血管と安全装置

リン酸鉄リチウムイオン電池が主流の理由

最近のサブバッテリー自作において、もっとも人気があるのが「リン酸鉄リチウムイオン電池(LiFePO4)」です。

以前は鉛バッテリーが主流でしたが、今から作るなら間違いなくリン酸鉄リチウムイオンバッテリーがおすすめです。

その理由は、圧倒的な寿命の長さと安全性にあります。

鉛バッテリー(200〜300回)とリン酸鉄リチウム(2,000〜4,000回)の寿命サイクル数を比較したグラフ 。

鉛バッテリーが数百回の充放電で寿命を迎えるのに対し、リン酸鉄は2,000回から4,000回以上も使えます。

また、リチウムイオン電池の中でも熱暴走が起きにくい構造なので、車内という過酷な環境でも安心して使えるんです。

重さも鉛の3分の1程度と軽く、燃費への影響を抑えられるのも嬉しいポイントですね。

安全性のメカニズム:なぜ「リン酸鉄」なのか

リチウムイオン電池と一口に言っても、スマホや電気自動車(EV)で使われる「三元系」と、サブバッテリーで主流の「リン酸鉄系」では性質が大きく異なります。

リン酸鉄リチウムは結晶構造が非常に強固で、過充電や衝撃を受けても酸素を放出しにくいため、発火のリスクが極めて低いのが特徴です。

これは、限られた空間で寝泊まりする車中泊ユーザーにとって、何物にも代えがたい安心感に繋がります。

エネルギー密度と放電性能の劇的な差

また、実質的に取り出せる電力の量も違います。

鉛バッテリーの場合、寿命を保つためには容量の50%程度までしか使わないのが定石ですが、リン酸鉄リチウムイオン電池は放電深度(DoD)90%以上、つまり容量のほとんどを使い切ることができます。

これにより、スペック上の容量が同じ100Ahであっても、実際に使える電気の量はリン酸鉄の方が圧倒的に多いのです。

さらに、電圧が最後まで安定しているため、電子レンジなどの大きな力が必要な家電も、バッテリーが減っても力強く動かしてくれます。

最近では、氷点下での充電が苦手というリチウムの弱点を克服するために、「自己加熱機能(ヒーター内蔵)」を備えたモデルも登場しています。

雪国でのキャンプを想定している方は、こうした高機能モデルが含まれるキットを選ぶと良いでしょう。

車中泊で家電を使うための必要容量と計算方法

自分に必要なバッテリーの大きさを知るには、使いたい家電の「消費電力(W)」と「時間(h)」を掛け合わせた「電力量(Wh)」を計算します。

これがズレてしまうと、夜中に電気が足りなくなって震えたり、逆にオーバースペックで重いバッテリーを積むことになったりします。

消費電力、時間、電圧から必要量を算出する数式と、変換ロス対策で1.2倍の容量を用意するポイントを説明した図解 。

基本的な計算式は以下の通りです。

消費電力(W) × 使用時間(h) ÷ 電圧(12V) = 必要アンペア数(Ah)

ただし、ここで注意したいのがインバーターの電力変換効率です。

機器を動かす際には必ず電力ロスが発生するため、実務上は算出した値の「1.1倍〜1.2倍」で見積もるのが安全です。

具体的な利用シーン別の計算例

例えば、冬の車中泊で以下のような使い方をするとしましょう。

  • 電気毛布(50W)を8時間使用:400Wh
  • LED照明(10W)を5時間使用:50Wh
  • スマホ充電(15W)を2台分:30Wh
  • 車載冷蔵庫(30W)を24時間稼働(稼働率30%想定):約220Wh

合計すると約700Whとなります。

これに変換ロスを加味すると、実質的に必要なのは約800〜850Wh程度。

余裕を持って1000Wh(約80〜100Ah)の容量があると、バッテリーを使い切らない運用ができるため安心です。

大電力家電(エアコン)を動かす場合の注意点

もし「真夏に家庭用エアコンを動かしたい」という場合は、一気にハードルが上がります。

エアコンは夏の夜(8〜10時間)を乗り切るのに300Ah(約3.8kWh)以上の巨大なシステムが必要になることも珍しくありません。

ここで知っておきたいのが、12Vシステムでこれほどの電力を賄おうとすると、配線が極太になりロスも大きくなる点です。

本格的なエアコン運用を考えるなら、24Vシステムという選択肢も検討の価値があります。

電圧を上げることで、同じ電力でも流れる電流を半分に抑えられ、配線設計が楽になるメリットがあります。

走行充電システムを自作する際の基本構成

サブバッテリーを自作する上で欠かせないのが、車のオルタネーター(発電機)から電気を分けてもらう走行充電システムです。

これには主に「DC-DCチャージャー(走行充電器)」という機械を使います。

車の発電機から走行充電器を通ってサブバッテリーへ充電される仕組みと、メインバッテリー上がりを防ぐ役割の解説図 。

走行充電器は、メインバッテリーが上がらないように見守りつつ、サブバッテリーに最適な電気を送り込む司令塔のような役割を果たします。

単に電気を流すだけでなく、リチウム電池に適した「定電流・定電圧(CC/CV)方式」で充電してくれる賢いモデルを選ぶのが、バッテリーを長持ちさせる秘訣です。

スマートオルタネーター(エコカー)への対応

近年の「充電制御車」や「アイドリングストップ車」は、燃費向上のためにメインバッテリーが満タンに近づくと発電電圧を12V付近まで下げてしまう制御を行っています。

昇圧機能がない古いアイソレーターでは、電圧が足りずリチウムバッテリーをフル充電することができません。

最新のDC-DCチャージャーであれば、車の発電電圧が低くても適切な電圧まで引き上げて確実に満タンにしてくれます。

自作キットに含まれる充電器が、自分の車のスマートオルタネーターに対応しているかは、非常に重要なチェック項目です。

配線の取り回しとメインバッテリーとの接続

物理的な作業としては、エンジンルームにあるメインバッテリーのプラス端子から配線を引き出し、車内の走行充電器まで繋ぐことになります。

この時、配線がエンジンの熱で溶けたり、振動で擦り切れたりしないよう「コルゲートチューブ」で保護するのがプロの技。

また、マイナス側は車体の金属部分に繋ぐ「ボディアース」を利用するのが一般的ですが、確実な充電を狙うならマイナスもバッテリーから直接引く「バッ直」が理想的です。

こうした細かいノウハウも、キットの解説書を読み込むことで少しずつ理解していけるはずです。

シガーソケットからも充電できる便利なキット

本格的な走行充電システムを組むには、エンジンルームから太い配線を引き込む作業が必要です。

でも、「そこまで大がかりな作業はちょっと怖い……」という方もいますよね。

そんな方には、シガーソケットに差し込むだけで充電ができる簡易的なキットも存在します。

シガーソケット充電の最大のメリットは、何と言っても「設置の容易さ」です。

車両の加工が一切不要なので、レンタカーやカーシェア、あるいは新車を傷つけたくない場合にも重宝されます。

しかし、手軽さと引き換えに犠牲になるのが充電速度です。

多くの車種のシガーソケットヒューズは10Aまたは15Aです。

15Aであっても連続使用は発熱防止(車両側配線保護)のために10A(約120W)程度に抑えるのが一般的です。

もし20A程度の出力を持つ昇圧器をシガーソケットに繋ぐと、車両側のヒューズが確実に飛んでしまいます。

シガーソケット充電キットを利用する際は、必ず「車両側のヒューズ容量」を確認し、余裕を持った運用を心がけてください。

シガーソケット充電を補う工夫

もしシガーソケット充電をベースにするなら、後述するソーラーパネルとの併用や、自宅でのAC充電を組み合わせるのが現実的です。

どうしても走行中に多くの電気を貯めたい場合は、シガーソケットではなく「アクセサリー(ACC)電源の裏取り」など、配線容量に余裕のある箇所から分岐させる工事が必要になります。

私としては、将来的に消費電力が増えることを見越して、最初からしっかりとした配線を行うキットを選んでおくことをおすすめしたいですね。

回路図で理解するサブバッテリーの配線方法

配線と聞くと難しく感じますが、基本は「プラス」と「マイナス」を繋いでいくだけです。

走行充電器を中心に、メインバッテリー、サブバッテリー、そして電気を取り出すインバーターを繋いでいきます。

回路図を理解するコツは、電気の流れを「水の流れ」に例えることです。

電気の流れをダムとホースに例え、細い配線が発熱や火災の原因になるリスクを説明したイメージ図 。

バッテリーがダム、配線がホース、家電が水車のようなイメージですね。

太いホース(太い配線)を使えばたくさんの水を流せますが、細いホースに無理やり大量の水を流そうとすると、摩擦で熱が発生し、最悪の場合はホースが溶けて(火災に繋がって)しまいます。

「sq(スケア)」と許容電流の関係

自作で最も重要なのが、配線の太さ「sq(スケア)」の選定です。

1500Wを12Vで出力する場合、電流は「1500W ÷ 12V = 125A」に達します。

インバーターの瞬間最大出力を考慮すると、38sq(許容電流 約160A)は最低ライン、余裕を持つなら60sq(約220A)を使用するのが、火災防止の観点から非常に優れた選択です。

キット品であれば適切なケーブルが同梱されていますが、自分で配線を用意する場合は、この「余裕」が安全に直結します。

安全の要:ヒューズの正しい配置

そして、回路図の中で最も大切なのが「ヒューズ」です。

ヒューズは、異常な電流が流れた時に自ら断線して回路を守る「安全装置」です。

設置場所は「バッテリーのプラス端子のすぐ近く」が鉄則。

ヒューズをバッテリーのすぐ近くに設置し、万が一のショート時に回路を遮断して火災を防ぐ重要性の説明 。

さらにプロレベルの安全を期すなら、「メインバッテリー側」と「サブバッテリー側」の両方のプラス端子付近にヒューズを設置しましょう。

こうすることで、配線のどの箇所でショートが起きても、両方のバッテリーからの電力供給を即座に遮断して火災を防ぐことができます。

失敗しないサブバッテリーを自作するキットの活用術

知識が深まったところで、次は実践的なキットの選び方や設置のコツについて見ていきましょう。

すべてをバラバラに買うよりも、相性が確認されているセット品を使うのが失敗を防ぐ秘訣です。

接続が簡単なオールインワンボックス型のメリット

配線作業を極限まで減らしたいなら、バッテリーや充電器が最初から箱に収まった「オールインワンボックス型」が最強です。

かつて注目を集めた「popo工房」さんのような製品は、頑丈なRVボックス内にすべての機器を安全に配置し、ユーザーが行うべき作業を最小限に抑えた画期的なものでした。

見た目がスッキリするだけでなく、中で配線が暴れる心配もありません。

走行中の振動でネジが緩んだり、端子がショートしたりするリスクを、プロの組み込み技術によって解消しています。

DIYに自信がないけれど、市販のポータブル電源以上の高出力・長寿命なシステムが欲しいという方には、こうした「パッケージ化された自作キット」が最適です。

ボックス型選びのチェックポイント

もしボックス型を検討するなら、以下の3点に注目してください。

  1. 排熱対策
    充電器やインバーターは熱を持ちます。ファンや通気口が適切に設計されているか。
  2. メンテナンス性
    万が一の故障時に、箱を開けて中のヒューズやパーツを自分で点検できるか。
  3. 入力端子の種類
    走行充電、ソーラー、AC100Vの各入力が、使いやすい位置に配置されているか。

最近は入手性が不安定な製品も多いため、同様のコンセプトを自分で再現するために、後述するコンポーネント型のセットを頑丈な収納ボックス(ツールボックス等)に収めるDIYも流行っています。

※各メーカーの最新モデルやキャンペーン情報は、上記のリンクボタンから公式サイトにてご確認ください。

Renogyなど走行充電セットの主要製品を比較

自分で組み立てる楽しさを味わいつつ、確実な性能を求めるなら「Renogy(レノジー)」をはじめとした有名メーカーの走行充電セットがおすすめです。

相性問題や配線ミスを防ぐためのメーカー統一セット品と、スマホアプリによる残量確認機能の紹介 。

世界中で愛用されているブランドであれば、「バッテリー、充電器、モニター」といった各パーツを同じブランドで統一できるため、通信エラーや相性問題が起きにくいのが最大のメリットです。

最近では、バッテリー単体で有名だったメーカーも走行充電器との組み合わせを推奨しており、一括で揃えやすくなっています。

スクロールできます
メーカー名公式ストア主力キット・セットの特徴拡張性・アプリ対応
Renogy (レノジー)Amazon公式ストアセット公式の「走行充電キット」が豊富。DCDC+MPPT一体型が優秀。Bluetoothでスマホから電圧・残量をリアルタイム監視可能。
LiTime (リタイム)Amazon公式ストアセット車中泊特集等で走行充電器との構成を推奨。コスパと低温対策に強み。自社製走行充電器(40A/60A)が登場し、ブランド統一が可能に。
Redodo (レッドオド)公式サイト限定セット
バッテリーと走行充電器、インバーターの推奨セットを幅広く展開。シンプルかつ質実剛健な設計。周辺機器まで安価に一括で揃う。

※各メーカーの最新モデルやキャンペーン情報は、上記のリンクボタンから公式サイトにてご確認ください。

スマホアプリによる見える化の重要性

最近のキット選びで私が特に重視しているのが、「スマホ連携機能」です。

一昔前は、電圧計を睨みながら「あとどれくらい使えるかな?」と予想していましたが、今はアプリを開くだけで「現在の消費電力」「充電量」「残り時間」がパーセント表示で分かります。

これがあるだけで、バッテリーを使いすぎて空にしてしまう「過放電」のリスクを劇的に減らすことができるんです。

鉛バッテリーからリン酸鉄リチウムバッテリーへ交換する際の注意点

もし今、古い鉛バッテリーのシステムを使っているなら、バッテリーだけをリチウムに載せ替えたくなるかもしれません。

しかし、ここには注意が必要です。

鉛とリチウムでは、効率よく充電するための「電圧」が異なります。

鉛バッテリーは満充電付近で電圧を細かく調整しながら充電しますが、リチウムは一定の電圧(約14.4V〜14.6V)でグイグイと電気を押し込む必要があります。

古い鉛用の走行充電器をそのまま使うと、リチウムが80%程度までしか充電されなかったり、逆にBMS(バッテリー管理システム)が異常を検知して充電を遮断してしまったりすることがあります。

古い走行充電器の中には、リチウムイオン電池に対応していないものがあります。

そのまま繋ぐと満充電にならなかったり、最悪の場合はバッテリーを傷めたりする原因になります。

必ず「リチウム対応(LiFePO4対応)」の設定がある充電器を使うようにしてくださいね。

周辺機器の互換性チェック

バッテリーを交換する際は、インバーターもリチウムの電圧範囲に対応しているか確認しましょう。

リチウムは鉛よりも動作電圧が高めに維持されるため、低電圧カット機能が正しく働かない場合もあります。

こうした「見落としがちな相性」をクリアするために、一式がセットになった「リン酸鉄リチウム化キット」を利用するのが最も安全な方法です。

ソーラーパネルを併用したオフグリッド環境の構築

走行充電に加えて、車の屋根にソーラーパネルを載せれば、停まったままでも電気が貯まる「オフグリッド」な環境が手に入ります。

最近の走行充電器には、ソーラーからの電気も一緒に管理してくれる「MPPT方式」のコントローラーが内蔵されているものが多く、これを利用すれば配線も非常にシンプルになります。

太陽光発電の最大の魅力は、アイドリングをせずに静かに電力を確保できる点です。

キャンプ場でエンジンをかけっぱなしにするのはマナー違反ですが、ソーラーがあれば冷蔵庫を動かし続けながら翌日の電力もチャージできます。

100W〜200W程度のパネルを1枚載せるだけでも、日中の消費電力を賄うには十分な助けになります。

フレキシブルとハード、どちらを選ぶべき?

  • フレキシブルパネル
    薄くて軽く、屋根の曲面に合わせて貼り付けられる。見た目がスマートで燃費への影響も少ない。ただし、熱がこもりやすく寿命がやや短い傾向がある。
  • ハードパネル(アルミ枠)
    ガラスに覆われており、耐久性が非常に高い。屋根との間に隙間を作って設置するため、冷却効率が良く発電量も安定する。ただし、重くて厚みがある。

長期の旅や耐久性を重視するならハードパネル、車の外観を損ねたくないならフレキシブルが選ばれています。

自作キットにはパネルがセットになっているものもありますが、単品で選ぶ際は「変換効率」が高いものを選ぶと、限られた屋根のスペースを有効活用できます。

車検に通るための固定方法と保安基準の遵守

自作システムで忘れてはいけないのが、安全面と法規制です。

せっかく作ったのに車検に通らない、なんて悲しいですよね。

ポイントは「積載物」として扱うことです。

道路運送車両法において、車内に設置したサブバッテリーが「工具を使わずに容易に脱着できる状態」であれば、それは車両の改造ではなく「荷物(積載物)」とみなされます。

例えば、蝶ネジやラッシングベルト等による固定がこれにあたります。

しかし、配線がメインバッテリーに直接繋がっている場合、検査官によっては「車両の設備」と厳しく判断されるケースも増えています。

より確実に積載物として主張するには、配線を「アンダーソンコネクタ」などで容易に切り離せるようにしておくのが今のトレンドです。

工具不要の蝶ネジや、配線を簡単に切り離せるアンダーソンコネクタを使用した、積載物として扱うための工夫 。

車検をスムーズに通すためには、バッテリーを頑丈なベルトやクランプで固定しつつも、手で外せる状態にし、配線もコネクタで分離可能にしておくのが一つのテクニックです。

安全性を最優先した施工を

法的な解釈以前に、安全性が最も重要です。

事故の衝撃で数十キロのバッテリーが凶器にならないよう、車両のフレームなどの強固な場所に固定しましょう。

また、鉛バッテリーを使う場合は、充電中に発生する水素ガスを車外に逃がす「排気ホース」が正しく設置されているかも、車検で厳しくチェックされるポイントです。

安全基準については、国土交通省の「自動車の保安基準」を参考にしつつ、最終的には現車を確認する検査員や専門業者に相談するのが確実です。
(出典:国土交通省『自動車の保安基準関係』

安全で快適なサブバッテリーの自作とキットの重要性

「自分で作れば、旅はもっと自由になる」というメッセージと、安全第一で快適なバンライフを促す締めくくりのスライド 。

サブバッテリーの自作は、一度その仕組みを理解してしまえば、車中泊の自由度を劇的に広げてくれる素晴らしい趣味になります。

最近では、初心者でも迷わずに済むように工夫された「サブバッテリー 自作 キット」が数多く販売されており、以前よりも安全に挑戦できる環境が整っています。

「自分で作った電源で、どこでも家電が使える」という感動は、市販品を買うだけでは味わえない特別なものです。

もちろん、大きな電流を扱う以上、配線の太さやヒューズの設置といった基本を疎かにしてはいけません。

自作は自己責任の世界ですが、それは「自由に作れる」という楽しみと表裏一体です。

まずは信頼できるメーカーのキットから始めて、説明書をボロボロになるまで読み込み、少しずつ自分の理想の電源を作り上げてみてください。

自分でメンテナンスができるようになれば、旅先でのトラブルにも冷静に対処できるようになり、あなたのバンライフはもっと深く、豊かになるはずです。

※本記事の内容は一般的な設置例に基づいています。電気工事や車両への取り付けは、常に火災や感電のリスクを伴います。作業を行う際は必ず機器の取扱説明書を熟読し、少しでも不安がある場合は、専門のビルダーやショップへ依頼することをお勧めします。最終的な判断と作業は自己責任で行ってください。

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