【ポータブル電源】容量1500Whはどれくらい使える？家電の使用時間と重さ

こんにちは。電源LABO、運営者の「きっちゃん」です。

キャンプや車中泊、そして災害への備えとしてポータブル電源を探していると、必ず突き当たる壁があります。

それは「1000Whでは出力不足で電子レンジが動かないかもしれない」「でも2000Whは重すぎて持ち運べない」というジレンマです。

そこで注目されるのが、この「1500Wh」というクラス。まさに「帯に短し襷に長し」を解決する「黄金の中間サイズ」として人気急上昇中ですが、実際にどれくらいの家電が何時間使えるのか、具体的なイメージが湧きにくいのも事実です。

数値としてのスペックだけでなく、実際のキャンプや停電時に「本当に頼りになるのか？」という視点で、その実力を徹底検証します。

💡 1500Whで後悔しないために

「1000Whと迷っている」「2000Whの方がいいかも？」と悩んでいる方は、購入前に以下の計算ガイドで、自分の用途に最適な容量をシミュレーションしてみることをおすすめします。

▶ ポータブル電源の容量計算と目安！家電の使用時間シミュレーション

ポータブル電源1500Whはどれくらい使える？

「1500Wh」という数字は、ポータブル電源の市場において「最強の万能選手」になり得る絶妙なポジションです。

1000Whクラスでは出力不足で動かなかった高出力家電が余裕で動き、2000Whクラスほど巨大で重くないため、なんとか持ち運ぶことができる。

そんな1500Whクラスのポータブル電源が、実際の生活シーンでどれくらいのパフォーマンスを発揮するのか、変換ロスなどの技術的な側面も踏まえて、かなり深掘りして見ていきましょう。

1500Whの実効容量と変換ロスの目安

まず最初に、カタログスペックの「1500Wh」という数字をそのまま信じてはいけない、という重要なお話をさせてください。

これを理解していないと、購入後に「思ったより持たない！」と後悔することになります。

ポータブル電源には、バッテリーに蓄えた電気（直流・DC）を、家庭用コンセントと同じ電気（交流・AC）に変換して出力する際に、必ずエネルギーのロスが発生します。

これを「変換効率」と呼びますが、一般的には約80%〜85%程度になります。

また、電源を入れているだけで消費する「待機電力」や、本体を冷却するためにファンを回す電力、Wi-FiやBluetoothでアプリと通信するための電力なども、バッテリー容量から差し引かれます。

1500Whクラスのリアルな使用可能量（実効容量）
1500Wh × 0.8（変換効率） ＝ 約1200Wh

つまり、私たちが実際に家電を動かすために使える電気の量は、約1200Wh前後と考えて計算するのが、現場で「あれ？もう電気がなくなった！」と慌てないための鉄則です。

「1500Wh買ったのに、実際は1200Whしか使えないなんて損した気分」と思われるかもしれませんが、これはガソリン車で言うところの「カタログ燃費と実燃費」の関係と同じで、現在の物理法則では避けられない現象です。

この「実効容量1200Wh」を基準に、ここからのシミュレーションを進めていきます。

1500Whで電子レンジは何分動く？

車中泊や停電時に、冷たいお弁当ではなく温かい食事がとれるかどうかは、精神的な安定に大きく関わります。

特に災害時、温かい食事があるだけでホッとした経験がある方も多いのではないでしょうか。

そこで気になるのが、消費電力の大きい「電子レンジ」です。

一般的な家庭用電子レンジは、500Wや600Wで温めているつもりでも、実際には1000W〜1300W程度の電力を消費しています。

1000Whクラスとの決定的な違い

多くの1000Whクラスのポータブル電源は、定格出力が1000W〜1500W程度に設定されています。
（電力リフト機能などで瞬間最大出力を上げている機種も増えています）

これだと、電子レンジの起動時（スタートボタンを押した瞬間）に発生する大きな電流（サージ電流・突入電流）に耐えられず、安全装置が働いて止まってしまうことが多々あります。

しかし、1500Whクラスの多くは、定格出力が1800W〜2000Wと余裕を持って設計されています。

この「出力の余裕」こそが、電子レンジを安定して動かせるかどうかの分かれ目になります。

安心して「あたためスタート」ボタンを押せる、それが1500Whクラスです。

定格出力や瞬間最大出力などについて、こちらの記事で詳しく取り上げています。
⇒定格出力と最大出力の違いとは？ポータブル電源選びの失敗を防ぐ

具体的な稼働時間のシミュレーション

これを実効容量1200Whで計算してみましょう。

計算：1200Wh ÷ 1100W（平均消費電力） ≒ 約1.09時間（約65分）

「えっ、1時間しか使えないの？」と思われるかもしれませんが、調理において1時間というのはかなりの長さです。

コンビニ弁当を1つ温めるのにかかる時間は約3分程度ですよね。

つまり、約20回以上もお弁当を温めることができる計算になります。

食材	加熱時間目安	温め可能回数（理論値）
コンビニ弁当	約3分	約20回〜22回
パックご飯	約2分	約30回以上
冷凍パスタ	約5分〜6分	約10回〜12回
ホットミルク	約1分半	約40回以上

このように、家族4人分の食事を朝・昼・晩と3食すべて温かい状態で提供しても、合計加熱時間は30分〜40分程度。

まだバッテリー残量には30%〜40%ほどの余裕が残ります。

1500Whならドライヤーは何回使えるか

「お風呂上がりに髪を乾かしたい」

これはキャンプや避難所生活において、女性や髪の長い方にとっては切実な願いです。

濡れた髪のまま冷たい夜風に当たることは、不快なだけでなく、風邪を引くリスクにも直結します。

しかし、ドライヤーは基本的に1200Wのフルパワーで稼働します。

これは家庭用コンセントの限界（1500W）に近いパワーを要求する、ポータブル電源泣かせの家電の代表格です。

家族全員で使っても余裕があるか検証

計算：1200Wh ÷ 1200W ＝ 約1時間

まるまる1時間、温風を出し続けられます。

1人あたりの使用時間を長めの10分と見積もっても、6回分は使えます。

家族全員がお風呂に入ってしっかり髪を乾かしても、消費するのはバッテリー容量の半分以下（約500Wh程度）です。

これが1000Whクラス（実効800Wh）だと、25分使うと残量は残り300Wh（約30%強）となります。

夜間のスマホ充電や翌朝の電気毛布に回す電力が足りなくなり、「誰かが我慢する」必要が出てきます。

一方、1500Whクラスなら「使った後でもまだ半分以上残っている」という精神的な余裕が生まれます。

この差はキャンプの快適度を大きく変えます。

夏冬の車中泊でエアコンや電気毛布は

ポータブル電源の真価が問われるのが、冷暖房器具を使う「一晩」を乗り切れるかどうかです。

特に車中泊において、エンジンのアイドリングはマナー違反であり、騒音トラブルや一酸化炭素中毒の危険もあります。

そこで1500Whクラスの出番ですが、ここは1000Whクラスとの決定的な差を見せつける場面です。

冬の電気毛布（消費電力：中設定 約50W）

冬の車中泊やキャンプにおいて、電気毛布は「命綱」とも言える最強の暖房器具です。

消費電力が低く、体を直接温めるため効率が良いのが特徴です。

計算：1200Wh ÷ 50W ＝ 24時間

なんと、丸一日つけっぱなしにできます。

現実的には、就寝時間の8時間使うとして、電気毛布3枚を同時に朝まで稼働させることが可能です。

1000Whクラスだと、2枚使うと朝にはバッテリーが空っぽになり、朝のコーヒーを沸かす電力が残っていない…ということがよくあります。

冬の朝、一番寒い時間帯に温かい飲み物が作れないのは辛いですよね。

しかし1500Whなら、家族全員が暖かく眠った翌朝でも、まだスマホの充電やケトルの湯沸かしができる「余力」が残っているのです。

この「翌朝の余力」こそが、1500Whを選ぶ最大の理由と言っても過言ではありません。

夏のポータブルクーラー（消費電力：冷房 約500W前後）

最新の「EcoFlow WAVE 3 ポータブルエアコン」など、人気のポータブルクーラーを使う場合です。

夏の車中泊は熱中症のリスクがあり、扇風機だけでは限界があります。

ただし、最新のクーラーは冷やす力が強くなった分、消費電力も上がっている点に注意が必要です。

計算：1200Wh ÷ 500W（WAVE3平均目安） ＝ 約2.4時間（約2時間25分）

残念ながら、消費電力の大きい最新クーラーで一晩中冷房をかけ続けるのは、1500Whクラスでも不可能です。

しかし、最も寝苦しい「就寝からの最初の2時間半」をしっかり冷やすことができれば、そのあとは外気温も下がるため、なんとか眠りにつけることが多いでしょう。

これが1000Whクラス（実効800Wh）だと、計算上は1時間半ほどで切れてしまい、ようやく寝付いた直後に暑さで目が覚めてしまうリスクが高まります。

パワーアップした最新家電に対しても、この「入眠に必要な最低限の時間」を確保できるかどうかが、今1500Whを選ぶ価値と言えます。

停電時に冷蔵庫は何時間持つ？

防災用として考える際、一番守りたいのは冷蔵庫の中身ではないでしょうか。

特に夏場の停電では、冷蔵庫が停止すると数時間で庫内の温度が上がり、食材が傷み始めます。冷凍食品が溶け出し、水浸しになるのも防ぎたいところです。

家庭用の大型冷蔵庫（400L〜500L）は、コンプレッサーが動いたり止まったりを繰り返すため、平均すると1時間あたり約50W〜80W程度の電力を消費します。

計算：1200Wh ÷ 60W（平均） ＝ 約20時間

ほぼ丸一日、冷蔵庫を動かし続けることができます。

停電が発生してから24時間以内に復旧すれば、食材を捨てることなく乗り切れます。

また、資源エネルギー庁のデータによると、冷蔵庫は家庭の消費電力の約14％を占める家電です。

これを長時間バックアップできる能力は、生活維持において極めて重要です。

（出典：資源エネルギー庁『省エネポータルサイト 家庭でできる省エネ 冷蔵庫』）

もしソーラーパネル（200Wクラス）を併用して、日中に発電しながら使えば、天候次第では数日間冷蔵庫を生かし続けることも夢ではありません。

停電から復旧までの「最初の24時間」を確実に乗り切れる容量、それが1500Whというクラスです。

1500Whがどれくらい便利かおすすめと比較

ここまで見てきて、「1500Whあれば何でもできそうだ」と感じた方も多いと思います。

しかし、購入ボタンを押す前に立ちはだかるのが「価格」と「重さ」という2つの大きな壁です。

ここでは、1000Whや2000Whと比較しながら、価格面も含めた「賢い選び方」を解説していきます。

1000Whと2000Whどっちを選ぶ？

ポータブル電源選びで一番悩ましいのが、この容量と価格のバランスです。

「大は小を兼ねる」で2000Whに行きたいけれど予算が…という方も多いはず。

しかし、実は市場の実勢価格を見ると、意外な逆転現象が起きていることがあります。

クラス	容量目安	重量目安	実勢価格イメージ	コスパと特徴
1000Wh	ソロ〜デュオ	10kg〜12kg	8万円〜13万円	【軽さ重視】 単価は割高なことも多いが、絶対的な出費は最小。
1500Wh	ファミリー	15kg〜18kg	13万円〜18万円	【バランス型】 最新機種が多く、機能は高いが価格も高め。
2000Wh	拠点・防災	22kg〜30kg	15万円〜25万円 ※セールで1500Wh並みに下がることも！	【コスパ最強の可能性】 「重い」ため値崩れしやすく、Wh単価は最も安い傾向あり。

「重さを我慢すれば2000Whはお買い得」という真実

実は、2000Whクラスは「重すぎて売れにくい」という側面があるため、メーカーや販売店が在庫を減らすために大幅なセールを行うことが頻繁にあります。

その結果、「最新の軽量1500Whモデル」よりも「型落ちの重量級2000Whモデル」の方が安く買えるという逆転現象が起きます。

究極の選択
● 予算最優先なら： セール中の2000Whクラスを狙うのが正解。重さは「安さの代償」と割り切り、台車で運用しましょう。
● 快適さ最優先なら： 少し高くても最新の1500Whクラス（Jackery 1500 Newなど）を選ぶのが正解。持ち運びのストレスをお金で解決するイメージです。

もし2000Whクラスについて詳しく知りたい場合は、こちらの記事で検証していますので参考にしてください。
⇒【ポータブル電源】容量2000Whはどれくらい使える？家電の目安と電気代

1500Whの重さと持ち運びの限界

価格の話をしましたが、やはり「重さ」は無視できません。

いくら安くても、持ち出さなくなってしまえばただの巨大な置物です。

1500Whクラスは、基本的には重いです。

多くのモデルが平均して16kg〜18kgあります。

これは、灯油が入った満タンのポリタンク（18L＝約16kg）とほぼ同じか、それより少し重いくらいです。

具体的な「持ち運び」シーンのリアル

しかし、これが2000Whクラスの「20kgオーバー」になると、一般的な成人男性でも「気合」だけではどうにもならず、キャリーカートが必須になります。

ここが分かれ目！
「重いけれど、緊急時にはなんとか手で持って逃げられる」のが1500Wh。
「キャスターがないと絶対に動かしたくない」のが2000Wh。

ただ、朗報があります。

後ほど紹介する最新の「Jackery 1500 New」などは、技術の進化により15kgを切る軽さを実現しています。

これなら、女性でも両手でなら十分に持ち運べるレベルです。「1500Whは重い」という常識は、2025年現在、変わりつつあります。

1500Whポータブル電源の寿命とリン酸鉄

1500Whクラスのポータブル電源は、価格も10万円以上する高額な投資になります。

だからこそ、「どれくらい長く使えるか（寿命）」は、実質的な価格（日割りコスト）を考える上で非常に重要です。

ここでキーワードになるのが「リン酸鉄リチウムイオン電池（LiFePO4）」です。

「安物買いの銭失い」にならないために

数年前までのモデルに使われていた「三元系リチウム」は、充放電サイクル（寿命）が500回〜800回程度でした。

毎日使えば2〜3年でバッテリーが劣化してしまいます。

対して、現在主流になりつつある「リン酸鉄」は、サイクル寿命が3000回〜4000回と桁違いに長持ちします。

これは毎日使っても10年以上持つ計算です。

価格の考え方
● 三元系（旧型）： 本体価格は安いが、寿命が短い。→ 長期コスパは悪い。
● リン酸鉄（新型）： 本体価格は高いが、寿命が5倍長い。→ 長期コスパは最強。

今から買うなら、多少初期費用が高くても、間違いなく「リン酸鉄（LiFePO4）」搭載モデルを選ぶべきです。

リン酸鉄リチウムイオン電池のメリット・デメリットについては、こちらの記事でも詳しく掘り下げています。
⇒LFPの弱点？リン酸鉄リチウムイオンバッテリーのデメリット

AnkerやJackery等1500Whおすすめ比較

それでは、2025年現在、私が実際に調べて「これは良い」と感じた1500Whクラスの決定版モデルを厳選してご紹介します。

このクラスを選ぶ最大の理由は「高出力家電が動く安心感」と「持ち運べる現実的な重さ」のバランスにあります。

その「黄金比」を最も高いレベルで実現しているモデルから順に紹介していきます。

1. 予算と軽さのバランス最高：Jackery（ジャクリ）

ポータブル電源の代名詞Jackeryには、現在「1500 New」「1500 Ultra」「1500 Pro」という3つの1500Whモデルが混在しており、どれを選べばいいか非常に迷いやすいのが現状です。

結論から言うと、ほとんどの方にとって最新の「1500 New」が間違いのない選択です。

それぞれの違いをサクッと整理しました。

結論：軽さとコスパ重視なら1500 New、最高のスペックを求めるなら1500 Ultraを選べば失敗しません！

2. 待望のジャストサイズ：EcoFlow（エコフロー）

「EcoFlowの機能は好きだけど、1000Whじゃ足りないし2000Whは重すぎる…」

そんなEcoFlowファンの長年の悩みを解決するのが、このDELTA 3 1500です。

結論：EcoFlowの先進機能を、現実的に持ち運べるサイズで手に入れたいならコレです。

3. 圧倒的な堅牢性と保証：Anker（アンカー）

モバイルバッテリーの王者Ankerが送り出す1500Whモデルは、何よりも「壊れにくさ」と「安心」を優先する方に選ばれています。

他社が「軽さ」や「多機能」を競う中、Ankerは「長寿命・高耐久・長期保証」という質実剛健なスペックで勝負しています。

結論：重さは気にしない。「とにかく壊れなくて、保証がしっかりしているメーカーが良い」という方はAnker一択です。

4. 特殊用途のスペシャリスト：BLUETTI（ブルーティ）

BLUETTIの1500Whクラスは、ただ容量を合わせただけでなく、他社にはない「尖った機能」を持つスペシャリストモデルが揃っています。

海辺や雨の中、あるいは電源のない現場など、過酷な環境で使うならBLUETTI一択です。

結論：普通の電源では壊れそうな場所で使うならAC240、バッテリー交換で長時間稼働させたいならAC180Tがプロの選択です。

5. 安全性への投資：YOSHINO（ヨシノ）

「車に積みっぱなしにするのが怖い」「子供がいるから安全性が全て」と考える方には、YOSHINOが唯一無二の正解です。

他社が真似できない「全固体電池（Solid-State Technology）」を採用し、ポータブル電源の安全基準を塗り替えました。

結論：価格はプレミアムですが、それは「絶対的な安心」への投資。防災用として妥協したくない方に。

6. 隠れた名機：PECRON（ペクロン）

「ブランド名よりも中身と価格！」という実利派の方には、PECRONが最強の選択肢になります。

知名度は大手3社に劣りますが、そのスペックは「1500Whクラスの皮を被ったモンスター」です。

結論：見た目は武骨ですが、中身は本物。「安くてハイパワーな電源」を探しているなら、迷わずPECRONをチェックしてください。

7. 驚異の安さと高出力：ALLPOWERS（オールパワーズ）

「予算はないけど、どうしても1500Whクラスの容量とハイパワーが欲しい！」

そんな方の最後の駆け込み寺がALLPOWERSです。他社とは少し設計思想が異なりますが、刺さる人には強烈に刺さるスペックを持っています。

結論：「毎日使わないから寿命はそこそこでいい。とにかく安く、ハイパワーな電源が欲しい」という割り切り派の方には、最高のコスパ機種です。

ソーラーパネルでの充電と節電効果

最後に、1500Whという大容量を活かすためのパートナー、ソーラーパネルについてです。

1500Whクラスには、200W〜400Wのソーラーパネルが最適です。

晴天時であれば、200Wパネル1枚で約7〜9時間で満充電に近づけることができます。

400Wパネルならその半分、約4時間前後での急速充電も可能です。

1000Whクラスではできない「余剰電力の活用」

1000Whクラスの場合、天気が良すぎると昼過ぎには満充電になってしまい、せっかくの太陽光エネルギーを受け入れきれずに無駄にしてしまう（クリッピング）ことがよくあります。

しかし、1500Whという大きな「器」があれば、日中の太陽光をたっぷりと受け止めきることができます。

そして、夜間にその電気を使ってドライヤーを動かしたり、テレビを見たりすることで、「電力の自給自足」をより高いレベルで実現できます。

電気代が高騰している今、ベランダで発電して節約する「ポタ電生活」にも、この容量はベストマッチします。

1500Whどれくらい必要かまとめ

1500Whクラスのポータブル電源について、実用的な稼働時間や重さ、そして気になる価格の現実について解説してきました。

1000Whでは心許ないけれど、2000Whは大きすぎて扱いきれない。

そんな悩みを抱える多くのユーザーにとって、1500Whクラスは「我慢しないキャンプ」と「本気の防災」を両立できる、最も賢い選択肢（スイートスポット）」だと言えます。

決して安い買い物ではありませんが、いざという時に「電気が使える」という安心感は、何物にも代えがたい財産になります。

停電した真っ暗な家の中で、普段通りに電子レンジで温かいご飯を作り、明るい照明の下で家族と過ごす。

そんな「当たり前の日常」を守るための保険として、1500Whは決して高くない投資だと私は確信しています。

ぜひ、あなたの予算とライフスタイルに合った一台を見つけて、電気のある安心な暮らしを手に入れてくださいね。

※本記事で紹介した数値や稼働時間は理論値や検証に基づく目安です。使用環境や家電製品の仕様により異なります。正確な情報は各メーカーの公式サイトをご確認ください。