こんにちは。電源LABO運営者の「きっちゃん」です。
ポータブル電源を検討し始めると必ず目にする1000Whという数字ですが、これが一体どれくらい使える容量なのか、パッとイメージするのは難しいですよね。
1000Whは1kWhとも表記されますが、このスペックだけで実際に電子レンジが何分動くのか、スマホは何回充電できるのか、そして気になる電気代はいくらくらいなのか、疑問や不安がたくさんあると思います。
特に、万が一の災害時に1000Whがどのくらいもつのかを知っておくことは、家族の安全を守るためにも非常に重要です。
この記事では、数々のポータブル電源を検証してきた私の視点で、1000Whクラスのリアルな実力と、今選ぶべきおすすめの機種について、専門用語をできるだけ使わずに分かりやすく解説していきます。
- 1000Whの容量で実際に使える家電製品と稼働時間の目安
- 電気代の計算や充電時間から見る1000Whクラスのコストパフォーマンス
- 停電時や冬キャンプで電気がどれくらいもつのかのシミュレーション
- 最新技術を搭載した1000Whクラスのおすすめポータブル電源
ポータブル電源1000Whはどれくらい使える?
「1000Wh」という数字は、ポータブル電源界では「ゴールデンスタンダード」とも呼べる、持ち運びやすさと実用性のバランスが最も取れた容量帯です。
しかし、数字だけを見ても実際の生活でどう役立つのかは分かりにくいものです。
ここでは、1000Whという容量が持つ意味を紐解きながら、具体的な家電製品を使った場合の稼働時間や、気になる電気代について詳しく解説していきます。
1000Wh(1kWh)の容量目安を解説

まず基礎知識として、1000Wh(ワットアワー)という単位について深く掘り下げてみましょう。
「Wh」は「電力(W)× 時間(h)」を表すエネルギーの総量を示す単位です。
定義上は「消費電力1000Wの家電を1時間使い続けられるエネルギー量」という意味になります。
電気料金の検針票などでよく目にする「1kWh(キロワットアワー)」と全く同じ量であり、ポータブル電源の世界では、この1000Whを境にして「中容量」と「大容量」が区分けされることが多いです。
イメージしやすくするために、身近な「モバイルバッテリー」と比較してみましょう。
私たちが普段スマホの充電に使っているモバイルバッテリーは、容量が5,000mAh〜10,000mAh(約18Wh〜37Wh程度)が一般的です。
つまり、1000Whのポータブル電源は、一般的なモバイルバッテリーの約30個〜50個分という、とてつもないエネルギーを詰め込んだ箱だと言えます。
「巨大な乾電池」というよりも、「小さな発電所」を持ち運ぶ感覚に近いですね。
しかし、ここで一つ重要な注意点があります。
「じゃあ1000Wのドライヤーがピッタリ1時間使えるんだ!」と期待される方が多いのですが、実はそうではありません。
ポータブル電源には、物理法則として避けられない「変換ロス」というものが必ず存在するからです。
変換ロスとは?
バッテリー内部には直流(DC)という形で電気が蓄えられていますが、家庭用コンセントから出る電気は交流(AC)です。
このDCをACに変換するために「インバーター」という部品を通すのですが、この変換プロセスで、電気の一部が「熱」として逃げてしまいます。
また、ポータブル電源自体の液晶画面を表示したり、冷却ファンを回したり、Wi-Fi通信を維持したりするための「自己消費電力」も必要です。
これらを合わせると、一般的には約15%〜20%程度のエネルギーが目減りしてしまいます。
そのため、カタログスペックが1000Whであっても、実際に私たちが家電を動かすために使える電気の量(実効容量)は、スペック値の約80%〜85%程度と考えておくのが、失敗しないためのコツです。
つまり、1000Whのポータブル電源なら、実際に使えるのは約800Wh〜850Wh前後というイメージを持っておくと、現場で「あれ?もう切れた?」と慌てずに済みますよ。
この「8掛け(0.8倍)」のルールは、どのメーカーの製品を選ぶ際にも共通する重要な知識ですので、ぜひ覚えておいてください。
インバーターという部品って何?こちらの記事でわかりやすく解説しています。
⇒インバーターとは?わかりやすく基本と役割を解説
ポータブル電源1000Wで使える家電

「1000Wh」という容量を持つクラスのポータブル電源は、単にバッテリーが大きいだけでなく、定格出力(一度に出せる電気のパワー)も1500W〜2000Wと非常にパワフルに設計されていることがほとんどです。
これにより、500Whクラスの中型モデルでは動かせなかった「高出力家電」も余裕を持って動かすことができます。
私が実際に検証してきた中で、1000Whクラスだからこそ快適に使える、あるいは使用が可能になる主な家電製品をジャンル別に整理しました。
① 調理家電(熱を作る機器)
【相性:◎(短時間なら最適)】
最もパワーを必要とするジャンルですが、1000Whクラスの本領発揮です。
- 電子レンジ(1000W〜1300W)
- 電気ケトル(1200W〜)
- IH調理器(1000W〜1400W)
- ホットプレート(1200W〜)
これらは問題なく動作します。
キャンプでお湯を沸かしてコーヒーを淹れる、車中泊で冷凍食品を温める、庭で焼肉をするといった用途に最強の相棒となります。
ただし、消費電力が非常に激しいため、長時間の煮込み料理などには向きません。
「短時間でサッと使う」のがコツです。
② 空調家電(季節家電)
【相性:○(製品による)】
快適な環境を作るための機器です。消費電力の差が激しいので注意が必要です。
- 電気毛布(50W〜70W)
- 扇風機・サーキュレーター(30W〜50W)
- ポータブルクーラー(500W〜)
- セラミックヒーター(600W〜1200W)
電気毛布や扇風機のような省電力なものは、何日も連続で使えるほど相性抜群です。
一方で、ヒーターやクーラーのような高負荷な空調家電は、動くことは動きますが1〜2時間が限界です。
「一晩中暖房(冷房)をつける」といった使い方は難しいと理解しておきましょう。
③ 美容・生活家電(モーターなど)
【相性:◎(非常に快適)】
生活の質(QOL)を維持するために不可欠なアイテムたちです。
- ドライヤー(1200W)
- 掃除機(1000W前後)
- 小型洗濯機(500W〜)
- 液晶テレビ(100W〜)
特にドライヤーが動く意義は大きいです。
お風呂に入れない災害時やキャンプでも、髪を乾かせるだけで不快感が劇的に減ります。
掃除機が使えるのも、避難生活が長引いた際の衛生環境維持に役立ちます。
④ DIY・工具
【相性:◎(日曜大工に最適)】
趣味のDIYや、プロの現場仕事でも活躍します。
- 電気ドリル(300W〜)
- 丸ノコ(1000W〜)
- エアーコンプレッサー(800W〜)
電源のない庭先やガレージ、建設現場での作業に革命が起きます。
長いコードリールを準備したり、発電機の騒音に悩まされたりする手間から解放されます。
ここで一つ、マニアックですが重要な知識をお伝えします。
冷蔵庫やエアコン、電動工具のような「モーター」を使っている家電は、スイッチを入れた瞬間に、通常運転時の3倍〜5倍もの電流(突入電流)が流れることがあります。
500Whクラスのポータブル電源では、この「一瞬の衝撃」に耐えられず停止してしまうことが多いのですが、1000Whクラスの上位機種はインバーターが強力なため、この突入電流もしっかり受け止めて稼働させることができます。
つまり、「動く家電の種類の幅」が圧倒的に広いのが、このクラスを選ぶ最大のメリットなのです。
1000Wの家電は何時間使えるか計算

では、みなさんが最も知りたい「具体的に何分、何時間使えるのか?」という疑問に答えるため、計算シミュレーションを行ってみましょう。
先ほど解説した「実効容量(容量の約85%)」を基準に計算することで、カタログ値ではない「リアルな稼働時間」が見えてきます。
稼働時間の計算式(ゴールデンフォーミュラ)
稼働時間(h) ≒ バッテリー容量(Wh)× 0.85 ÷ 家電の消費電力(W)
この計算式に、代表的な高出力家電を当てはめて詳しく見ていきましょう。
ここでは、実効容量を「約850Wh」と仮定して計算します。
① 電子レンジ(消費電力 約1100W)の場合
電子レンジは「600Wで温め」と設定しても、実際の消費電力は1000W〜1300Wほど消費しています。
ここでは平均1100Wとします。
計算:850Wh ÷ 1100W ≒ 約0.77時間(約45分)
「45分しか使えないの?」と不安になるかもしれませんが、冷静に考えてみてください。
お弁当を1つ温めるのにかかる時間は約3分です。
つまり、約15回分のお弁当を温めることができる計算になります。
4人家族なら、朝・昼・晩と3食すべて温かい食事を提供してもまだ余力があります。
災害時に冷たいおにぎりではなく、温かいご飯が食べられることの心理的な安心感は計り知れません。
② 電気ケトル(消費電力 1200W)の場合
お湯を沸かすケトルも大食らいの家電です。
計算:850Wh ÷ 1200W ≒ 約0.7時間(約40分)
一般的なケトルでコップ1杯(140ml)のお湯を沸かすのに約1分半、満タン(0.8L〜1L)で約4〜5分かかるとします。
満タン沸騰なら約8回〜10回は沸かせます。
カップラーメンなら20杯以上、赤ちゃんの粉ミルク用のお湯なら数日分は確保できます。
火を使わずに安全にお湯が作れる点は、余震が続く状況下では非常に大きなメリットです。
③ ドライヤー(消費電力 1200W)の場合
最も生活感が出るのがドライヤーです。
計算:850Wh ÷ 1200W ≒ 約0.7時間(約40分)
短髪の男性なら3分、ロングヘアの女性なら8分〜10分程度でしょうか。
家族4人(父5分、母10分、子供5分×2)で使用した場合、合計25分です。
つまり、1回の満充電で家族全員が髪を乾かしても、まだ30%〜40%程度の電力が残る計算になります。
冬場のキャンプや避難所生活で、濡れた髪で風邪を引くリスクを劇的に減らすことができます。
注意点:低温調理やオーブンは苦手
上記の通り、数分〜数十分の使用なら無敵の1000Whですが、「オーブンで1時間かけてチキンを焼く」や「低温調理器で3時間煮込む」といった使い方は、バッテリーを一気に空っぽにしてしまうため不向きです。熱調理は「短時間決戦」が鉄則です。
1000Whでスマホはどれくらい充電可能?

高出力家電の話ばかりしてきましたが、現代人の生命線である「スマートフォン」やデジタルガジェットに対しては、1000Whはどのようなパフォーマンスを見せるのでしょうか。
結論から言うと、個人レベルでは「使い切るのが難しい」ほどの大容量となります。
スマートフォンのバッテリー容量は機種によりますが、約10Wh〜15Wh程度です。
これを基に計算してみましょう。
- スマートフォン(約15Wh):850Wh ÷ 15Wh ≒ 約56回
- タブレット(約30Wh):850Wh ÷ 30Wh ≒ 約28回
- ノートパソコン(約50Wh):850Wh ÷ 50Wh ≒ 約17回
例えば、家族4人がそれぞれスマホを持っていて、全員が毎日1回フル充電したとします(1日4回消費)。
それでも約2週間(14日間)は充電し続けられる計算になります。
これは、災害で停電が長期化した場合でも、情報収集や安否確認のための通信手段が途絶える心配がほぼなくなることを意味します。
さらに、最近のポータブル電源はUSB-Cポートの出力も強化されています。
USBポートから直接充電する場合、ACコンセント(インバーター)を経由しないため、変換ロスが少なくなり、ACアダプターを使って充電するよりも効率よく電気を使えます。
1000Whクラスであれば、スマホ、ワイヤレスイヤホン、スマートウォッチ、携帯ゲーム機、LEDランタンなど、身の回りの小型ガジェットを全て接続しても、バッテリーの減り具合を気にすることはほとんどないでしょう。
「デジタル機器の母艦」として、これ以上ない安心感を提供してくれます。
1000Whの電気代換算とコスパ
「1000Whもの電気を貯めるには、充電の電気代も高いんじゃないの?」と心配される方もいるかもしれません。
しかし、実際に計算してみると、意外なほど安価であることがわかります。
日本の一般的な電気料金単価(全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価)は、2024年の改定で1kWhあたり31円とされていましたが、2025年現在は燃料費調整額などの影響で少し高めに推移しており、約35円〜36円程度で計算するのが現実的です。
1000Whはちょうど1kWhですので、計算は非常にシンプルです。
1回のフル充電にかかる電気代(2025年目安)
1kWh × 36円 ≒ 約36円
変換ロスを考慮して多めに見積もっても、1回あたり約40円〜45円程度です。
もし毎日フル充電して使い切ったとしても、月額で約1,200円〜1,300円程度にしかなりません。
「じゃあ、深夜電力(1kWhあたり15円〜20円程度)で充電して、昼間に使えば節約になるのでは?」と考える方もいるでしょう。
理論上は、毎日差額が浮くことになりますが、ポータブル電源本体の価格(10万円前後)を回収するには、数千回のサイクルが必要になり、10年以上かかってしまいます。
バッテリーの寿命を消耗させるリスクも考慮すると、単純な「節約目的」での導入はあまりおすすめしません。
むしろ、この1000Whという容量を「月々数十円のランニングコストで維持できる、最強の保険」と捉えるのが、最もコストパフォーマンスの高い考え方です。
いざという時にスマホが50回充電でき、温かい食事が作れる環境が、たった数十円の電気代で準備できる。
そう考えると、非常に安い投資だと思いませんか?
1000Whは災害時にどのくらいもつ?
私たちがポータブル電源に1000Whクラスを求める最大の理由は、やはり「災害への備え」でしょう。
地震や台風で停電が発生した際、この容量がどれくらい私たちの生活(ライフライン)を支えてくれるのか、具体的なシミュレーションを通じて解説します。
シナリオ1:真冬の停電で「寒さ」をしのぐ

冬場の停電で最も恐ろしいのは「寒さ」です。石油ストーブやカセットガスストーブがあれば暖は取れますが、換気の必要や一酸化炭素中毒のリスクがあり、就寝中の使用は危険です。
そこで活躍するのが「電気毛布」です。
電気毛布は消費電力が非常に優秀で、中設定で約50W程度です。
計算:850Wh ÷ 50W ≒ 約17時間
夜10時から朝6時まで8時間使用したとしても、2晩連続で使用可能です。
家族2人でダブルサイズの電気毛布(約75W)をシェアした場合でも、約11時間(一晩半)は持ちます。
凍える夜に暖かい布団で眠れるかどうかは、避難生活での体力維持に直結します。
シナリオ2:冷蔵庫の食材を守る

停電時、冷蔵庫の中身が腐ってしまうのは大きな損失であり、食中毒のリスクも伴います。
一般的な家庭用冷蔵庫(400L〜500Lクラス)の消費電力は、コンプレッサー稼働時で80W〜150W程度ですが、常に動いているわけではなく、冷えれば止まります。
平均すると1時間あたり40W〜60W程度の消費になります。
計算:850Wh ÷ 50W(平均) ≒ 約17時間〜20時間
これはあくまで目安ですが、ポータブル電源を繋いでおけば、停電発生から丸一日近くは冷蔵庫の機能を維持できる可能性が高いです。
その間に中の食材を調理して消費したり、保冷剤を凍らせてクーラーボックスに移し替えたりする時間を稼ぐことができます。
さらに、内閣府などが推奨する災害への備えにおいても、電源の確保は情報収集や生活維持の観点から重要視されています。
(出典:首相官邸『災害に対するご家庭での備え~これだけは準備しておこう!~』)
このように、1000Whあれば「スマホの充電」という最低限のラインを超えて、「寒さ対策」や「食料保存」といった、生命維持に近いレベルの活動をバックアップすることが可能です。
これが500Whクラスだと、スマホ充電はできても電気毛布を一晩使うのはギリギリ…といった状況になるため、安心感の桁が違うのです。
2000Whではどんなのか?こちらの記事で詳しく取り上げています。
⇒【ポータブル電源】容量2000Whはどれくらい使える?家電の目安と電気代
1000Whがどれくらい便利かおすすめと比較
ここまで、1000Whの実力について詳しく見てきました。
「キャンプから本格的な災害対策まで、一台で幅広く対応できる万能選手」であることがお分かりいただけたかと思います。
しかし、いざ購入しようとすると、Jackery、EcoFlow、Ankerなど多くのメーカーから製品が出ており、どれを選べばいいか迷ってしまうのも事実です。
ここからは、現在市場に出ている最新の1000Whクラスのポータブル電源の中から、私が自信を持っておすすめできる機種を、それぞれの特徴とともに比較していきます。
1000Whの充電時間は?急速充電の進化

機種選びの前に、どうしても知っておいてほしい「進化」があります。
それは「充電速度」です。
ほんの数年前まで、1000Whクラスのポータブル電源を家庭用コンセントで満充電にするには、巨大なACアダプターを使って7時間〜8時間かかるのが当たり前でした。
「使ったら一晩かけて充電」が常識だったのです。
しかし、2024年〜2025年の最新モデルは次元が違います。
独自のインバーター技術により、ACアダプターなしでケーブル一本で充電でき、しかも「約1時間(60分)」前後でフル充電できるモデルが標準になりつつあります。
この「急速充電」のメリットは計り知れません。
- キャンプ当日の朝:
「やばい!充電忘れてた!」と気づいても、荷造りをしている1時間の間に満タンにできます。 - 台風接近時:
「これから暴風域に入る」というニュースを見てから充電を始めても、停電する前に間に合います。 - 停電中の貴重な電気復旧時:
計画停電などで電気が一時的に復旧した短い時間の間に、素早く電気を「備蓄」し直すことができます。
これから1000Whクラスを選ぶなら、この「1時間前後での急速充電」に対応しているかどうかを、必ずチェックしてください。
ポータブル電源1000Whおすすめ機種
それでは、2025年現在、私が実際に調べて「これは良い」と感じた1000Whクラスの決定版モデルを厳選してご紹介します。
それぞれ得意分野が異なるので、自分のスタイルに合ったものを見つけてください。
1. バランスと軽量性の王者:Jackery(ジャクリ)


ポータブル電源の代名詞Jackeryには、現在「1000 New」「1000 Plus」「1000 Pro」という3つの1000Whモデルが混在しており、どれを選べばいいか非常に迷いやすいのが現状です。
結論から言うと、今買うなら最新の「1000 New」が間違いありません。
それぞれの違いをサクッと整理しました。
- 【最新・最軽量】Jackery 1000 New(★一押し)
迷ったらコレ。安全なリン酸鉄リチウムを採用しつつ、業界最軽量クラスの約10.8kgを実現しています。
女性でも持ち運べるサイズ感と、長寿命(4,000回サイクル)を両立した、現在の「最適解」と言える名機です。 - 【拡張性重視】Jackery 1000 Plus
「将来的に容量を増やしたいかも」という方向け。
別売りの拡張バッテリーをケーブルで繋いで容量を増やせるのが最大の特徴です。
ただし本体が約14.5kgと重くなるため、持ち運びよりは「自宅の据え置き防災用」に向いています。 - 【旧型】Jackery 1000 Pro
一世代前のモデル。充電は速いですが、バッテリー寿命が短め(1,000回程度)です。
よほどの激安セールでない限り、長寿命な上記2モデルを選ぶのが賢明です。
結論:キャンプなど「持ち運ぶ」なら1000 New、自宅での「防災拠点」として容量アップも視野に入れるなら1000 Plusを選べば失敗しません!
2. テクノロジーとスピードの覇者:EcoFlow(エコフロー)


「ガジェット好き」「スペック重視」な方にはEcoFlowが刺さります。
最大の特徴は、ドライヤーなどの高出力家電を電圧調整で動かしてしまう「X-Boost(エックスブースト)」機能と、業界最速クラスの充電速度です。
現在は名機「DELTA 2」に加え、最新世代の「DELTA 3」シリーズが登場し、ラインナップが非常に充実しています。
それぞれの立ち位置を整理しました。
- 【最強スペック】DELTA 3 Plus
迷ったらこれを選べば間違いありません。
充電速度、出力、拡張性の全てが最高峰。特にサーバー等のバックアップにも使える「10ms以下のUPS機能」はプロ仕様です。
最新技術の全てを詰め込んだフラッグシップ機です。 - 【軽量スリム】DELTA 3 1000 Air
「EcoFlowは高性能だけど重い」という常識を覆すモデル。DELTA 3の基本性能を維持しつつ、持ち運びやすさ(約10㎏)に特化しています。
ただし注意点として、このモデルはAC定格出力が500W(X-Boost時でも最大800W程度)に抑えられています。
電子レンジやドライヤーなどの高出力家電は動かせませんが、スマホ充電やLEDライト、扇風機などの「軽装備」なキャンプには最強の携帯性を発揮します。 - 【標準モデル】DELTA 3
Plusほどの超高速UPSや過剰なスペックは不要だけど、最新の機能と安定性が欲しい方向けのど真ん中スタンダードモデルです。 - 【コスパ最強】DELTA 2
一世代前のモデルですが、1024Whの容量とLFP電池搭載で性能は依然として現役トップクラス。
型落ちとなったことで価格が下がっており、「安く高性能なモデルが欲しい」という方には最高の選択肢となります。
結論:予算重視ならDELTA 2、最高の性能とUPS機能を求めるならDELTA 3 Plus、軽さ最優先なら(出力に注意しつつ)Airがおすすめです。
3. 耐久性と信頼の要塞:Anker(アンカー)

モバイルバッテリーで世界を席巻したAnkerは、「壊れないこと」に命をかけています。
ポータブル電源でもその思想は健在で、多くのモデルに「5年保証」を標準でつけているのが自信の表れです。
現在、1000Whクラスには「Solix C1000」の名を冠した2つのモデルと、旧フラッグシップが存在します。
これらは似て非なるものですので、違いをしっかり把握して選びましょう。
- 【最新・完全版】Anker Solix C1000 Gen 2 Portable Power Station
Ankerが誇る1000Whクラスの完成形です。
初代C1000をベースに、ユーザーからのフィードバックを反映して内部構造や静音性をさらにブラッシュアップした進化版です。
特にカラーバリエーション(ベージュやグレーなど)が選べる点や、最新の放熱設計が採用されている点が大きな違いです。
「予算が許すなら、間違いなくこのGen 2」を選ぶのが正解です。 - 【大ヒットの基準機】Anker Solix C1000 Portable Power Station
1000Whクラスに革命を起こしたスタンダードモデルです。Gen 2が登場したことで「旧型」という位置付けになりつつありますが、58分で満充電できる「HyperFlash」技術や、頑丈な「ユニボディ」構造といった基本スペックは依然として最強クラスです。
Gen 2よりも価格が抑えられていることが多いため、コスパ重視ならこちらが狙い目です。 - 【重厚な旧名機】Anker 757 Portable Power Station (PowerHouse 1229Wh)
一世代前の大型モデルです。Solixシリーズが登場する前のフラッグシップで、容量は1229Whと少し多いですが、重量が約19.1kgもあります(C1000は約12.9kg、C1000Gen2は約11.3㎏)。
持ち運びには不向きですが、どっしりとした据え置き用として割り切るなら選択肢に入ります。
結論:最新の快適さを求めるなら「Gen 2」、基本性能とコストのバランスを取るなら「初代C1000」を選べば、Ankerの堅牢な世界を体感できます。
4. コストパフォーマンスと拡張性の優等生:BLUETTI(ブルーティ)


「性能は妥協したくないけれど、予算も大事」という方に推したいのがBLUETTIです。
特に1000Whクラスでは、定番の「AC180」に加え、新たな選択肢として「AORA 100 V2」が登場し、盤石の布陣となっています。
- 【不動のコスパ最強機】BLUETTI AC180
1000Whクラスの覇権を争う名機です。
競合他社よりも少し多めの1152Whという容量を持ちながら、非常に競争力のある価格設定が魅力。
最大の特徴は「電力リフト機能」で、定格1800Wを超え、最大2700Wまでの熱機器(ヒーター等)を動かすことができます。
さらに、別売りの拡張バッテリー(B80やB230)を接続して容量を増やせるため、最初は単体で、必要になったら増設するという「賢い運用」が可能です。 - 【次世代のスタイリッシュ機】BLUETTI AORA 100 V2
「ポータブル電源にもデザインと静音性を」というニーズに応える新しい選択肢です。
武骨なAC180に対し、AORAシリーズはインテリアに馴染む洗練されたデザインと、さらなる静音設計が施されています。
基本スペックはBLUETTI基準のパワフルさを維持しつつ、家庭内での普段使いや、グランピングなど「見せる収納」を意識したいシーンで真価を発揮します。
結論:実用性とコスパ最優先なら「AC180」、リビングやキャンプサイトでの見た目・静かさにもこだわるなら「AORA 100 V2」を選べば満足度は間違いありません。
Anker Solix C1000 Gen 2 Portable Power StationとBLUETTI AC180を徹底的に比較してみました!
⇒Anker Solix C1000 vs BLUETTI AC180 徹底比較!選ぶならどっち?
5. スペックとコスパの破壊者:PECRON(ペクロン)

ブランド名よりも「実利」を取るなら、PECRONは無視できない存在です。
本来、このクラスには「E1000LFP」というジャストサイズの名機が存在したのですが、現在は長期的に品切れが続いており、入手困難となっています。
しかし、むしろそれがチャンスかもしれません。
なぜなら、上位モデルである「E1500LFP」がセールなどで、他メーカーの1000Whモデルと同等の価格帯まで値下がりしていることが多々あるからです。
- 【実質的な正解】PECRON E1500LFP
「1000Whの予算で、1500Whが買えてしまう」という、価格破壊を起こしている怪物モデルです。
容量は1536Wh(約1.5倍)、定格出力は2200Wと頭一つ抜けており、一般的な1000Whクラスでは動かせない高出力機器も余裕でこなします。
さらに、30AのDC出力ポートを備えているため、キャンピングカーのサブ電源やDIY用途としても最強。
「重さ(約18kg)さえ気にならなければ、コスパは全メーカー中トップ」と言い切れます。
結論:入荷未定のE1000LFPを待つよりも、圧倒的にお得な「E1500LFP」を狙うのが、今PECRONを選ぶ上での賢い戦略です。
6. 全固体電池という未来の技術:YOSHINO(ヨシノ)


モデル名:YOSHINO B1200 SST
「安全性こそが全て」「予算よりも命と安心を買いたい」と考える方には、YOSHINOのB1200 SSTが唯一無二の正解です。
他社がコストと性能のバランスを競う中、YOSHINOは世界初となる「全固体電池(Solid-State Technology)」を採用し、全く別の次元で勝負しています。
- 【究極の安全性】発火リスクほぼゼロ
従来のリチウムイオン電池(液体電解質)と異なり、中身が「固体」です。
そのため、衝撃を受けても、釘が刺さっても、液漏れや発火・爆発を起こしません。
小さな子供がいる家庭や、揺れる車内に常備しておきたい場合、この「構造的な安心感」は何物にも代えがたい価値です。 - 【圧倒的な耐寒性】氷点下18度でも動く
一般的なポータブル電源は0℃を下回ると充電できなくなったり、性能が激減したりします。
しかし、B1200 SSTは「-18℃から60℃」という驚異的な温度範囲で稼働します。
厳冬期の雪山キャンプや、寒冷地での災害時、他社の電源が寒さで沈黙する中で唯一動き続けることができる、プロフェッショナルな相棒です。 - 【エネルギー密度が高い】
全固体電池はエネルギー密度が高いため、同容量のリン酸鉄リチウムモデルと比較して、サイズが一回り小さく、重量も約11.3kgと比較的軽量に収まっています。
結論:価格はプレミアムですが、それは「絶対に失敗できない環境」への投資。
雪国にお住まいの方や、防災用として妥協のない最高レベルの安全性を求めるなら、これ一択です。
7. ワイヤレス充電と安さの伏兵:ALLPOWERS(オールパワーズ)


最後に紹介するのは、頻繁に行われるセールで驚くほど安価に手に入ることがあるALLPOWERSです。
予算を極限まで抑えたいユーザーにとって救世主のような存在ですが、機能面でも侮れません。
現在、1000Whクラスの主力として「R1500」と、その廉価版「R1500 LITE」がラインナップされており、選び方が重要になります。
- 【全部入り】ALLPOWERS R1500
このモデルのアイコン的な機能が、天面に装備された「ワイヤレス充電パッド」です。
ケーブルを探さなくても、スマホをポンと置くだけで充電できるのは、キャンプや車中泊で想像以上に便利です。
容量1152Wh、定格1800Wという十分なスペックに加え、UPS機能もしっかり搭載。
機能と価格のバランスが取れた標準モデルです。 - 【コスパ特化】ALLPOWERS R1500 LITE
「ワイヤレス充電なんていらないから、1円でも安くして!」という声に応えたモデルです。
R1500からワイヤレス充電機能やボイスコントロール機能などを省略し、容量(1056Wh)やAC定格出力(1600W)もR1500よりわずかに抑えられていますが、その分価格が非常に安くなっています。
1600Wあればドライヤーなども十分動くため、実用性重視ならこちらが圧倒的にお買い得です。
結論:スマホのワイヤレス充電やフルスペックが欲しいなら「R1500」、徹底的に初期費用を抑えたいなら「LITE」を選びましょう。
セール時は価格差が縮まることもあるので要チェックです。
リン酸鉄リチウム1000Whの寿命
おすすめ機種の紹介の中で「リン酸鉄リチウムイオン電池(LFP)」という言葉が出てきましたが、これについても少し詳しく解説しておきます。
これは、ここ1〜2年でポータブル電源のトレンドを一変させた技術革新です。
従来のポータブル電源(2020年頃まで主流だった三元系リチウム)は、充放電の寿命が約500回〜800回程度でした。
週に1回キャンプで使えば、5年〜8年は持ちますが、毎日使うようなハードな用途だと2〜3年でバッテリーがへたってしまう計算でした。
しかし、最新のリン酸鉄リチウムイオン電池は、結晶構造が非常に強固で壊れにくいため、寿命サイクルが3,000回〜4,000回まで飛躍的に伸びました。
これは、毎日0%から100%まで充放電を繰り返しても、約10年間は初期容量の70%〜80%を維持できるという驚異的な耐久性です。
これからの選び方
価格が安くても、古い「三元系」の中古品などを買うのはおすすめしません。
今から1000Whクラスを買うなら、多少重くても間違いなく「リン酸鉄リチウムイオン電池」を搭載したモデルを選んでください。
1回あたりの使用コスト(コスパ)が段違いです。
リン酸鉄リチウムイオン電池にも弱点が⁈こちらの記事で詳しく取り上げています。
⇒LFPの弱点?リン酸鉄リチウムイオンバッテリーのデメリット
1000Whクラスのソーラー充電性能

最後に、ポータブル電源を「ただの蓄電池」から「小さな発電所」へと進化させるアイテム、ソーラーパネルについてお話しします。
1000Whクラスの大容量バッテリーを運用する場合、ソーラー充電の性能も非常に重要になってきます。
災害時、使い切ってしまった1000Whをどうやって再充電するか?
停電していればコンセントは使えません。
そこで活躍するのが太陽光です。最新の1000Whクラスのポータブル電源は、ソーラーパネルからの入力受入能力(入力ワット数)も大幅に強化されており、最大で400W〜600Wもの電力で充電できるモデルが増えています。
例えば、Anker Solix C1000やEcoFlow DELTA 2などは、条件が良ければ2時間〜3時間程度で太陽光だけで満タンにできてしまいます。
これは、朝から昼過ぎまでパネルを広げておけば、夜にはまた電気毛布や調理家電がフルに使えることを意味します。
この「自給自足のサイクル」を確立できることこそが、1000Whクラスを持つ最大の強みです。
パネル選びのコツ
1000Whクラスには、200Wのソーラーパネルがバランスが良いです。
100Wだと満充電に時間がかかりすぎ(晴天でも10時間以上)、400Wパネルは巨大で重すぎて取り回しが大変だからです。
200Wパネルなら、折りたためば片手で持ち運べ、実用的な速度で充電が可能です。
基本的には、ポータブル電源と同じメーカーの純正パネルを選ぶのが、接続ケーブルの相性トラブルもなく一番安心です。
1000Whがどれくらい必要か総括
長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
1000Whという容量が、単なる数字以上の意味を持っていることがお分かりいただけたでしょうか。
結論として、1000Whは決して「マニア向けのオーバースペック」ではありません。
むしろ、現代の生活において災害への備えやアウトドアでの快適性を本気で考えるなら、「最初に検討すべき標準ライン(スタンダード)」だと言えます。
- スマホの充電だけなら小容量でも構いませんが、「家電」を動かして生活を守りたいなら1000Whは必須です。
- 冬場の電気毛布や、夏の扇風機など、一晩中電気を使い続けたいなら1000Whが安心の最低ラインです。
- 1時間で急速充電できるモデルを選べば、日常使いでの利便性は格段に向上します。
「大は小を兼ねる」と言いますが、ポータブル電源においては、まさにその通りです。
後から「容量が足りなくて寒い思いをした」「ご飯が温められなかった」と後悔するよりも、少し余裕のある1000Whを選んでおくことが、あなたと大切な家族を守ることに繋がります。
少し高価な買い物にはなりますが、その分、日常の利便性と非常時の安心感は、価格以上の価値をもたらしてくれます。
ぜひ、あなたのライフスタイルに合った頼れる一台を見つけて、電気のある自由で安心な暮らしを手に入れてくださいね。
もし迷ったら、記事内で紹介したおすすめ機種の中から選んでみてください。
どれも私が自信を持って推せる名機たちです。
